開発アドバイザー:
奈良科学技術大学院大学:小笠原直毅教授、金谷重彦教授、東京工業大学の黒川顕教授の協力の下に開発されています。
販売開始日:2005年4月1日
IMCは、クローニング実験の操作をコンピュータ上で実行できるところに大きな特徴があります。クローニング機能には、制限酵素消化、PCRプライマー設計、PCR増幅、ライゲーションなどの基本実験が含まれています。この実行には、特殊なデータは不要で、GenBankやEMBLなどの公的なデータベースから入手できる塩基配列データをそのままクローニングすることが可能です。クローニングの際に、制限酵素消化断片やPCR産物の末端形状(粘着末端、平滑末端など)は正確に保持され、同一形状で相補的配列をもつ断片同士のライゲーションのみ、有効にすることができます。Primer情報は塩基配列上に貼り付けられ保存されるため、Primerの管理にも有用です。
相同性検索(NCBI Blast)が簡単に実行できるように工夫されています。全ゲノムの注釈付き塩基配列ファイルを読み込むだけで、全CDSのBlastデータベースが自動的に生成され、フィーチャーをクリックするだけで、相同性検索を実行し、結果はグラフィカルに表示され、遺伝子同士のアラインメント表示も可能です。その他、配列パターン検索、キーワード検索、フィーチャーキー検索、EC番号検索などがあります。すべての操作はマウスドラッグアンドクリップおよび数多くのツールボタンを使い、簡単に目的の機能を使うことができるようになっています。
ABI/SCF形式のシーケンンシングデータはそのままゲノムDNA上にマッピングでき、トレース波形とのアラインメントも表示することができます。
cDNAの塩基配列ファイルは、ゲノム配列上にマッピングすると、エクソンとイントロンを区別してフィーチャーとして登録します。
アノテーション専用ウィンドウから、既存の注釈や相同性検索結果、塩基配列(アミノ酸)配列を見ながら、簡単な操作でアノテーションを実行できます。バッチホモロジー検索機能を使用すると、指定された領域に存在するフィーチャーすべてをクエリーにした相同性検索を連続的に実行し、検索結果を自動的に注釈として転記することができます。
スタンダード版には、クローニング機能はもちろん、相同性検索やパターン検索機能、アノテーション機能など分子生物学研究用の基本機能が含まれています。
ゲノミクス版には、スタンダード版の機能に加えて、グラフィカルな結果表示を備えた比較ゲノム解析機能が追加されています。
ドットプロットや、多重環状ゲノムマップ、ゲノムリアレンジメントマップ、ベン図などの描画印刷(PDF, PNG, EMFが可能です。
アレイ版では、タイリングアレイの実験結果を既存の注釈と並列に表示する機能に優れています。ゲノミクス版の機能を全て含み、その上にタイリングアレイ解析機能を追加しています。