ISB Protocol:PC003
環状ベクターの制限酵素消化による開環
環状のプラスミドベクターのマルチクローニングサイト(MCS)を1箇所切断する制限酵素を使用して、ベクターの開環(線状化)を行います。ベクターへのクローニングの準備です。
以下のインシリコ実験には、IMCを使用
試薬・装置
- ベクター塩基配列ファイル(*) :例 (Expression_vector_pColdIV.gbk)
- 制限酵素(**) :例 BamHI
- IMC SE/GE/AEにて操作可能
- *ベクター配列は、Genbank、EMBLなどのサイトからダウンロード可能です
- **制限酵素はIMCに標準で登録されているものが使用できます 。利用者が登録することも可能です。
- 例はIMCのサンプルファイルに入っています。また、ダウンロード可能です。
方法(
- 配列ファイル読み込みボタン
をクリックし、すると表示されるファイル選択ダイアログからベクター塩基配列をIMCに読み込みます。 このとき、配列種類指定ボタンがAuto
あるいは、N.A.
となっていることを確認します。A.A
となっていいると核酸配列でもアミノ酸配列として認識されてしまいます。
- IMCメイン画面左側の反応チューブに円形のDNAアイコンが表示されます。
- 線形アイコンが表示された場合は、セルフライゲーションによる線状ベクターの環状化を行います。
- ツールボックスから制限酵素ボタン
をクリックします。 - すると、制限酵素リストウィンドウが表示されます。
- Any Enzyme ラジオボタンをオンにします。すると、その下のフィールドが2箇所入力可能となります。
- from フィールド、to フィールドの両方に1を入力します。これは与えられたDNA塩基配列を1箇所だけ消化切断する制限酵素を表示せよという意味です。

- 制限酵素リストウィンドウの下部にあるSelect Allボタン
をクリックします。これは表示されている制限酵素を全部選択するという意味です。この操作ですべての制限酵素にチェックが入ります。 - Show Recognition Siteボタン
をクリックします。 - すると別のウィンドウが開きます。
- このウィンドウには最初に左側に制限酵素の名称と現在メイン画面に表示されているベクター塩基配列を認識する部位の数がリストされています。1箇所だけ認識するという制限を入れたため、ここは1の制限酵素だけが表示されています。
- そのうちのひとつの制限酵素(例ではBamHI)にチェックを入れると、右側の認識部位を示すリストも表示されるようになります。

- この行の先頭にあるチェックボックスにチェックを入れます。すると、ベクターの塩基配列のある領域がブルーに網掛けされます。

- 多くの制限酵素認識部位が集まっている箇所がMCS(マルチクローニングサイト)です。
- 使用する制限酵素(例ではBamHI)の認識部位がMCSにあることを確認します。
- Digestionボタン
をクリックします。 - すると、実行確認メッセージが表示されますので、Yesをクリックします。
- 制限酵素消化断片のリストが表示されます。この場合は、断片は1つです。

- 制限酵素消化断片(この場合は1断片のみ)をチェックして、選択してLOADボタン
をクリックします。 - LOAD確認メッセージおよび完了メッセージが表示されます。
- 反応チューブ内に新たに線状のアイコンが生成されます。
- 制限酵素消化断片リスト画面をCloseボタンをクリックして閉じます。
- Recognition Site画面をClose ボタンをクリックして閉じます。
- 線状のアイコンをクリックします。
- すると開環された線状のベクター配列のフィーチャーマップが表示されます。その先頭一は、BamHIサイトになっています。

- ベクター塩基配列に注釈がついていれば、フィーチャーマップ上にそれぞれのフィーチャーがグラフィカルに表示され、その内容を見ることができます。
- 先頭および最後の塩基配列の一部が緑色で表示されます。これは、緑色の部分が存在せずシングルストランドとなっていることを示します。
- なお、現在のVersionではこの後、プラスミドマップ描画・印刷ボタンをクリックして、プラスミドマップを表示すると、環状のマップが描かれます。










